私の部屋は書斎に使っており、同じような部屋はないと断言できる。照明が8つある。秋口からは蝋燭を、ベランダには椅子を据え、マンションの2階ながら西向きの空を眺められる。今この記事も、夜9時台に薄涼しい夜風を感じながらiPadを膝に乗せて書いている。ラジオをつけていて、いつものパーソナリティの声が聞こえるが、内容は入ってこない。書き終えたら聞き直そうと思う。面白そうな話であることはわかるからである。
この書斎は6畳で、妻に使って良いと言われ自由に使っているうち、心地よく集中できる環境に仕上がった。いつも書斎にいると、多くのことを省略し、より多くの思考を持つ余裕が生まれ、いつまでも思うように安らいでいることができる。自分に良い部屋だ。客観的にも美しい部屋だと思うので、別サイトで写真に撮って公開しているが、8千人の読者がいるようである。
インテリアはIKEAがほとんどで、価格も安価なものがほとんど。私は高価すぎるものを持ち合わせることができない。例えば、鞄は2千円がせいぜいと思うので、1万円台なら大事にできるが、2万円を超えてくると、自分には似つかわしくないと思い重荷となってしまうため、買ってもすぐ売りに行ってしまう。反対に、本は3千円するものだと思っているので、1万円を超える本は何冊も買ってきた。
社会生活で不足するものが部屋にある、という法則があるようだ。私の部屋にはすっきりした幾何学的デザインと、哲学や科学や文学など敬遠されがちな本がある。私はこれらが好きなのだが、これらを好きな人はあまりいない。幸い、私の知人には関心を持つ人が多い。だから、それらの話題で喜んでくれ、関係がうまく繋がる。社会はうまくできていると思う。もので欲を満たそうとしていると、流行のものを身につけることで、しばしの安心を得る。私はそうは成れなかった。今夜も夜風が眠りに誘う。
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